放射線技術室

放射線技術室とは

放射線技術室では、診療放射線技師31名で毎日の業務を行っています。
日々医療技術が進歩していく中、私たちの放射線診断領域においても検査モダリティごとに細分化され、専門性は増してきています。

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X線一般撮影室

一般撮影室では、主に胸腹部・頭部・椎体・四肢といった局所部位の単純X線撮影を行っています。この検査は物質の密度差によるX線透過度の違いを面の情報として記録するもので、わずかなX線量で軟部組織から骨病変まで非常に多くの情報を描出することができるため、各種診断において大変重要な役割を担っています。

当院では、従来のCRシステムに代わりワイヤレスカセッテ型FPD:flat panel detectorを導入することで、より低線量かつ短時間で効率よく検査が行えるようになりました。またフィルムレス化に伴い、撮影された画像はデジタル画像として各科に即時配信されるためより迅速な診断が可能となりました。

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X線TV室

X線TV室ではX線を人体に連続的に照射することによりリアルタイムで画像を得る検査を主として行なっています。単純撮影に比べ被ばく量は若干増加しますが、単純撮影では得られない情報を得ることができ、その使用用途は多岐に及びます。

【上部消化管造影】

硫酸バリウム(造影剤)を飲み込んでいただき、食道から胃、十二指腸にかけての上部消化管を造影する検査です。これにより粘膜の状態や胃壁、全体の形状を把握することができ、食道がん・胃がん・その他潰瘍の発見、診断に有用な検査です。

 

【下部消化管造影】

直腸から硫酸バリウム(造影剤)を流し込み、ついで空気を注入することで直腸から結腸、回盲部にかけての下部消化管を造影する検査です。上部消化管造影同様、粘膜の状態やその形状を把握することができるため、大腸がん・大腸ポリープ・憩室炎等の診断に有用な検査です。
また下部消化管造影は、小児の腸重積における嵌入部位の整復などにも用いられています。

【内視鏡検査】

一般的に胃カメラと呼ばれる上部消化管内視鏡検査や、下部消化管内視鏡検査、ERCP(内視鏡的逆行性胆管膵管造影)を行っており、医師が直接挿入・観察して検査をしています。
また呼吸器科領域においては、ファイバースコープを気管内に挿入し観察・細胞診を行う気管支内視鏡検査も行っています。

その他、PTCD(経皮的経肝的胆道ドレナージ)・ミエログラフィ・ヒステログラフィ・下肢静脈造影・嚥下造影といった検査も行われています。

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乳腺撮影室

乳腺撮影室では、乳房のX線撮影を行なっており、一般的にマンモ(乳房)グラフィ(写真)と呼ばれます。乳房は極めて柔らかい組織で出来ているために専用の装置を使って検査を行ないます。この検査では、従来の単純X線撮影とは違い非常に精密な写真が要求されるため、薄い服装であっても診断の妨げとなる可能性があり、上半身は裸の状態で検査を受けていただく必要があります。
検査は、検査台の前に立っていただき圧迫筒と呼ばれる板で乳房を挟んで、両側乳房を片側2回ずつ、計4回撮影します(左右を比較して以上を発見しやすくするため両側の検査をします)。また、乳腺を薄くするほど放射線が透過しやすくなるため、放射線量が少なくて済み、結果被ばく線量は減少します。
当院の装置では、最高圧迫圧を14kgf(N)に設定しており(基準値:10~14kgf(N))、これを上回る危険はありませんが、痛みの感じ方は個人差が強く、乳腺の構造や生理の時期などでも変わってきます。診断価値の高い写真を撮るために、極力我慢していただくようお願いしています。
乳腺撮影は、単純X線撮影同様放射線被ばくがありますが、非常に弱い放射線を使い乳房だけの部分的な被ばくであるため、骨髄などへの影響は無く、白内障や皮膚炎などは起こりえません。

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超音波検査室

超音波とは、人間の耳に聞こえない高い周波数の音波(およそ20kHz以上)のことで、波長が非常に短いため音と光の両特性を併せ持っています。音の特性としては、音速が組織によって異なること、組織を伝搬する際に散乱、吸収、反射されて減衰してゆくことが挙げられ、光の特性としては、異組織間の境界で反射、屈折することが挙げられます。
エコー:echo検査とは体表に接触させた探触子(プローブ)によりこの超音波を発生、組織間で反射させることで、人体組織の超音波伝搬の差により人体構造を知る検査のことです。検査は特殊なゼリーを塗布して装置を滑らせながら画像を確認していきます。これは、超音波の伝搬を妨げる空気がプローブと表皮の間に入らないようにするためです。非侵襲的で簡便に検査を行うことができるため、医療分野では幅広く利用されており、放射線技術室では主に腹部超音波検査と乳腺・甲状腺超音波検査を行っています。

【腹部超音波検査】

腹腔内臓器の表面、辺縁の形状、エコー強度、分布をリアルタイムで観察する中で、限局性疾患の有無を調べます。主な標的臓器は肝臓、胆嚢、膵臓、脾臓ですが臓器そのものだけでなく、その内外の動脈系・静脈系の内腔等の変化も調べます。

【乳腺超音波検査】

乳腺内にしこりが見つかったときに、そのしこりが本当に「しこり」なのか、乳腺の一部が固まってしこりに感じるだけなのかを判断します。「しこり」であった場合は、良性の腫瘍か悪性の腫瘍なのかを鑑別します。

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CT室

CT:computed tomographyとは、X線の細いビームを被写体に照射し、透過するX線を対向する検出器で測定、その後被写体でのX線吸収差をコンピューターで解析、再構成する断層撮影法のことです。このうち検出器を複数有するものは、特にMDCT:multi detector computed tomographyと呼ばれ、近年、多列化・高速化が進んでいます。

当院では16列のMDCTを1台、64列のMDCTを2台、160mmカバレージの面検出器CTを1台保有しており、それぞれ頭頚部・体幹部・椎体の単純CT、頭頚部・胸腹部の造影CTを対象として検査を行っています。また造影CT検査では、従来の造影法に加えCT angiography(CTA)で選択的に血管造影することにより、閉塞性動脈疾患の診断にも対応しています。

Revolution CT (256列)

さらに最新鋭のRevolution CTでは、およそ0.28秒/1回転の高速スキャンで、0.5mmの画像が一度に256枚収集でき、64列のMDCTでは、およそ0.4秒/1回転の高速スキャンで、0.5mmの画像が一度に64枚収集できるため、息止め時間が短縮されたのはもちろんのこと、呼吸や心拍動の影響を避けることができなかった冠動脈などの検査が低侵襲的に行えるようになりました。特に冠動脈撮影においては、1心拍で心臓全体が捉えることが可能であり、さらに0.23mmという細かい分解能のおかげでステント内腔の詳細な観察ができるようになりました。また多断面再構成像(MPR)、三次元再構成像(3D)においてもより高精細な画像処理が可能となりました。

造影剤を使用した検査を受けられる患者さまへ

造影CT検査では非イオン性水溶性ヨード造影剤を静脈から注入して検査を行います。一般的に安全な検査ではありますが、ごく稀に副作用が発現する場合があります。主治医と相談し、同意書に十分目を通して検査にお越しください。

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MRI検査室

MRI:magnetic resonance imagingとは、核磁気共鳴(NMR)現象を利用して被写体内部の組織情報を画像化する方法です。
人体は無数の原子から構成されており、その原子核の中には核スピンと正負の磁極対を持つものが存在します。通常、これらの向きはばらばらであるため全体で磁化が発生することはありません。これに外部から(人為的に)強い磁場を作用させると、核スピンの持つ磁化は原子核固有の周波数で歳差(振り子)運動を始め、さらにこの原子核の持つ周波数と同じ周波数(ラーモア周波数)で回転磁場をかけることで磁場と原子核の間に共鳴が起こります。これが核磁気共鳴(NMR)現象です。
この状態から外部磁場をかけるのをやめると、徐々に元の状態に戻り始めますがこの早さは各組織によって異なっており、MRIではこの違いを利用して画像化しています。
しかしながら、これではどこからどのような信号を発しているかという位置情報に欠けるため、MRIではさらに勾配磁場(距離に比例した強度を持つ磁場)をかけ、原子核の位相や周波数を変化させることで得られた信号を解析し、正確な位置情報を加えて画像にしています。

人体の構成組織の2/3は水(H2O)であると言われており、MRIでは主にこの中の水素原子核1H(プロトン)を画像化しています。断層像という点ではCT検査と似たような画像が得られますが、MRIにおいては1H(プロトン)密度だけでなく、T1、T2と呼ばれる緩和時間、流れ、局所磁場の不均一性、拡散など多数の因子が画像に影響を与えるため、これらを強調・抑制する検査法を用いることで標的部位・組織の診断に適した画像を得ることができます。

T1(強調)画像

縦緩和によってコントラストのついた核磁化分布を画像化したもの。

T2(強調)画像

横緩和によってコントラストのついた核磁化分布を画像化したもの。

FLAIR:fluid attenuated inversion recovery

自由水、もしくはこれと同程度のT1値を持つ組織からの信号を抑制した画像を得る撮影方法。

DWI :diffusion weighted image

T2(強調)画像を元画像とし、拡散係数が低い水をより鮮明に描出する撮影法

STIR:short TI inversion recovery

脂肪、もしくはこれと同程度のT1値を持つ組織からの信号を抑制した画像を得る撮影方法。

MRA:magnetic resonance angiography

血管内を動く1H(プロトン)のみを高信号に描出する手法。

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特殊(アンギオ)撮影室

アンギオ室は3室あり、1つは東芝Celeve VXで頭部・腹部の血管撮影を中心に行い、主に脳動脈瘤の存在診断や脳腫瘍周囲の血行動態の評価を始めとする頭頚部領域のカテーテル検査を行っています。
また、脳動脈瘤や脳動静脈奇形などのコイル塞栓術、さらに頚動脈狭窄症に対する頚動脈ステント留置術も積極的に行っています。
もう2つは、東芝 Celeve infinixで心臓・末梢動脈などの検査に使用しています。


心臓カテーテル検査では虚血性心疾患や急性冠動脈症候群に対する冠動脈治療を行っています。

腹部カテーテル検査では主に肝細胞癌に対して塞栓術を行っています。
さらに、末梢血管の治療、外傷性腹部損傷、骨盤骨折などの緊急疾患に対する血管造影および治療も行っております。

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骨塩定量室

DEXA法

Dual energy X-ray absorptiometryを利用して骨の密度を測る検査です。DEXA法とは、既知のエネルギーの違うX線を大腿もしくは腰椎に照射し、両者の吸収値、投影面積を解析することで単位面積あたりの骨密度(g/cm3)を算出する方法です。

一般に単位容積内の骨量の減少を来す疾患を骨減少症と呼びますが、骨粗鬆症とはこの中で骨の化学的組成の変化を伴わず骨量の減少した病態を言います。また、骨塩量とは骨に含まれるミネラルの量、すなわちカルシウムの量を意味します。骨の強度の約80%は骨塩量に基づくものと考えれられており、これを測定することは、骨折の危険性を診断する上で、有効な方法とされています。

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核医学検査室 M

核医学検査とはRI:radioisotopeの持つ物理学的・科学的性質を利用して、生体の生理学的機能・代謝診断や、放射線の生物学的作用を利用して悪性腫瘍の治療などを行う検査です。当院で行う検査は全てin vivo検査で、これはRIで標識された放射性薬剤を人体に投与し、目的臓器・組織に集積するのを待って放出されるγ線をγカメラで計測し、得られた放射性薬剤の体内分布や量およびそれらの時間的変化から生体機能を診断するものです。

RI:radioisotopeは放射性同位元素とも呼ばれ、時間の経過とともに(放射性)崩壊していく核種のことです。自然界に存在する元素の中には、同じ元素でも中性子数の異なる同位体が存在し、エネルギー準位などにより安定したものとそうでないものに分かれます。このうち不安定なもの(70種類)だけが半減期と呼ばれる核種固有の減衰時間に従って崩壊していき、その半減期は数億年かかるものから数秒で終えてしまうものまで様々です。また(放射性)崩壊にも、α崩壊、β+崩壊、β-崩壊、γ崩壊、核異性体転移:IT,軌道電子捕獲:EC、自発核分裂といった崩壊機序が複数存在し、いくつかの崩壊を経た後に安定同位体に至るなどその挙動は多種多様です。
核医学検査では、安定同位体に至る際に核種から放出されるγ線を利用しています。

検査に使用する核種は、主に99mTc、123I、201Tl、67Gaで、その半減期はそれぞれ6.01時間、13.2時間、72.9時間、3.26日と比較的短いものを使用しています。ですから、薬剤を大量に病院に貯蔵しておくことはできず、毎朝製薬会社からその日に使用する量だけを届けてもらっています。

〈検査の流れ〉

放射性薬剤を静脈から注射します。

薬剤が目的部位に集積するまで待ちます。待ち時間は検査によって異なりますので、その都度ご説明致します。

撮影です。検査時間も検査によって異なりますが、おおよそ20分程安静状態で寝ていていただくだけです。

核医学検査を受けられる患者様へ

当検査は完全予約制であり、検査に使用する薬剤は検査前日に発注してしまうため、万が一検査をキャンセルされる場合は、検査前日までに必ずご連絡頂くようお願いしています。

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放射線治療 L、リニアック室、トモセラピー室、放射線治療計画室、放射線治療品質管理室

当院のリニアックは2種類のX線、5種類の電子線、及び寝台が180度スライドすることにより多種多様な病変の治療が可能です。また、平成18年11月より呼吸同期照射システムを導入しており、これにより胸部や腹部の呼吸により変動する病巣の放射線治療の範囲を縮小することが可能です。平成22年6月より、このシステムを用いた定位放射線治療を行っています。

平成22年3月より、トモセラピー(Hi-Art System)を用いた治療を行っています。この装置はIMRT(強度変調放射線治療)専用の放射線治療装置で、従来よりも、より病巣に放射線を集中させ、かつ、副作用を抑えることができます。また、治療前にCTを撮影することが可能で、これにより日々の病巣のずれや変化を確認でき、寝台が3軸+1回転方向に移動して病巣部位のずれを最小限にすること(画像誘導放射線治療)が可能です。

病巣に放射線を集中させ、かつ、正常組織の放射線による副作用を最小限にとどめるため、CTによる位置・画像情報をコンピューター処理し、3次元の治療計画を作成しております。また、呼吸による動きがどの程度あるかを測るため、必要に応じて呼吸に合わせたCT(4DCT)を撮影し、より正常組織に当たる範囲を小さくしています。

また、強度変調放射線治療(IMRT)や、定位放射線治療などの高精度放射線治療を行うために、放射線治療品質管理室を設置して、放射線治療品質管理士・医学物理士が主体となって、装置の管理や治療計画の検証を行っております。

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