概要
外科での研修は、外科専門医への基礎になります。基本的な外科手技の修得のみならず、診断学、各種疾患の病態の理解および治療法の選択、術中・術後の全身管理、患者背景への配慮など外科医として学ぶべき事項が多岐にわたります。多くの知識と経験を身につけ、卒後5年で外科専門医資格を取得し、その後のサブスペシャリティの専門医取得につながるよう、各科とも連携して研修を受けることができます。
特徴
当院には外科専門医を志す研修医諸君に必要なリソースがすべて備わっています。外科には、消化器外科を中心とする外科指導医が4名、そして乳腺外科指導医が1名常勤しており、多くの有望な若手外科医とともに一丸となって、年間およそ1000例の手術を行いつつ、専攻医・研修医の指導にあたっています。
外科専門研修プログラム基幹施設として、心臓血管外科、血管外科、呼吸器外科、小児外科などサブスペシャリティー領域に向けての指導体制も万全です。
研修中は、胆石症や虫垂炎、ヘルニアなど一般的な手術はもちろん、胃切除や大腸切除、肝胆膵高難度手術に至るまで、幅広く経験できます。また、カンファレンスやドライラボ、他施設への手術見学や研修などにも積極的に参加してもらっています。
初期研修
1年目は4週間、2年目は各自の希望に応じたローテート研修が可能です。研修中は指導担当医がマンツーマンで指導にあたり、手術のみならず、回診やカンファレンスなどで外科診療に関する知識と問題を解決する能力を身につけます。手術では主に第2助手として参加し、皮膚縫合や腹腔鏡下手術のスコピストなどを担当します。もちろん、やる気や能力に応じて、より深く診療に関わることも可能です。
研修カリキュラム
2年間の初期研修の後は「一宮市立市民病院外科専門研修プログラム」に沿って、さらに3年間、外科専攻医として研鑽を積んでいきます。この3年間で外科専門医の資格取得のための様々な要件を満たすとともに、その後のサブスペシャリティに向けて基礎的な能力を身につけます。専攻医の皆さんに、より多くの手術や診療を経験してもらい、日々成長が実感できるような指導を心がけています。
「一宮市立市民病院外科専門研修プログラム」の詳細な情報はこちらをご覧ください。
カンファレンス・勉強会
若手外科医の教育、チーム医療の実現のため、数多くのカンファレンス、勉強会を定期的に開催しています。
- 毎週月曜日 朝:手術症例検討会
- 毎週月曜日 夕:乳腺病理カンファレンス
- 毎週水曜日 朝:抄読会・入院患者カンファレンス
- 毎週水曜日 午前:外科病棟多職種合同カンファレンス
- 毎週水曜日 午後:消化器外科治療カンファレンス
- 毎週木曜日 朝:外科・消化器内科合同カンファレンス
その他、キャンサーボード、CPCなどが開催されます。
初期研修中の先生もローテート中に抄読会で発表します。
学会活動
学会には積極的に参加しており、研修医の先生には主に地方会や研究会での発表、専攻医の先生には全国学会での発表や論文投稿の経験を積んでもらいます。学会発表や論文作成の際の指導体制も万全です。
週間スケジュール
上記のカンファレンスに参加し、それ以外の時間は、手術、回診、外来、検査などの診療に従事します。
研修施設認定
- 日本外科学会専門医制度修練施設
- 日本消化器外科学会専門医修練施設
- 日本乳癌学会認定施設
- 日本内分泌・甲状腺外科学会専門医制度認定施設
- 日本呼吸器外科学会認定専門医修練施設
- 心臓血管外科専門医認定機構認定修練施設(基幹施設)
- 日本がん治療認定医機構認定研修施設