【研修医】放射線診断科

放射線診断科

概要

放射線診断科での研修は、CTやMRIをはじめとした画像診断やIVRを中心に学びます。2年間の初期臨床研修後、卒後3-5年目の3年間で放射線科専攻医として画像診断、IVR、放射線治療を学びます。卒後6年目夏に専門医試験(1次試験)に合格すると、その後2年間(卒後6-7年目)は放射線診断もしくは放射線治療のいずれかを選択し研修します。卒後8年目夏に専門医試験(2次試験)に合格すると晴れて放射線診断専門医になれます。放射線診断専門医は読影レポート作成において臨床各科や医療安全への貢献はもとより、画像診断管理加算という診療報酬に直接関わる資格となり、医業報酬としての病院への貢献も高まります。

特徴

尾張西部医療圏の地域中核病院であり急性期から緩和ケアまで幅広く経験できる総合病院です。放射線診断専門医3名、放射線科専攻医1名の計4名で診療しています。CT、MRI、RI検査は全件読影しており、画像管理加算2を取得しています。
当院のような地域中核病院で研修するメリットは、一般的な疾患を幅広くかつ多く経験できることです。もうひとつは、答えの分からない初診から画像を読影し診断に結びつけていく過程を経験できるため、既に診断された症例(答えがわかっている症例)が紹介されてくることも多い大学病院では味わえない醍醐味があり、画像診断を学ぶ研修には適していると思われます。また、IVRは年200件程で止血術(TAE)はじめ多岐に渡る症例があり、やる気さえあれば飛躍的に技術・経験を得ることができます。

研修内容

放射線専攻医の3年間では画像診断、IVR、放射線治療を全般的に学びます。その後の2年間は放射線診断医を目指し画像診断、IVRの更なる研鑽を積みます。

画像診断

CT、MRIの検査計画からはじめ、実際に読影してレポートを作成し、診断専門医からの添削を受け実際にレポートとして発行されます。その過程で実際の症例から様々な経験を通じて学びます。
超音波検査(エコー)は主に診療放射線技師や臨床検査技師が担っていますが、週1回技師の指導のもと専攻医も行っています。CTやMRIでは見えない世界を体験することで画像診断の素養を積むことができ、また、IVRにおける穿刺技術向上にも役立ちます。

IVR

最初は助手として術者の傍らで指導を受け、症例の難易度に応じて徐々に術者として経験し技量と判断力を養います。生検やドレナージはもちろんのこと、特に救急領域で重要な止血術(TAE)を単独でできることを目標としています。

放射線治療

診断専門医を目指すとしても、放射線科専攻医の3年間は放射線治療についても学ぶ機会を設けています(週1回半日)。放射線診断と放射線治療の相互的な関わりを経験することで、例えば診断レポートに放射線治療適応について言及できるようになれば、患者さんにより良い医療を提供できると考えています。

カンファレンス・勉強会

  • 毎朝(月曜日~金曜日):放射線科症例検討会15分 隔月(月末)朝 若手勉強会15分
  • 毎週木曜日:消化器カンファレンス、呼吸器カンファレンス
  • 隔週火曜日:婦人科病理カンファレンス
  • 不定期(月1回程度):キャンサーボード

学会活動

地方会・研究会に参加し、学会発表を行います。日本医学放射線学会や日本IVR学会などの全国学会における発表を目指します。

研修施設認定

  • 日本医学放射線学会 放射線科専門医総合修練機関
  • 日本IVR学会 専門医修練施設