【研修医】腎臓内科

腎臓内科

概要

当院腎臓内科は、救急対応で必要かつ将来いずれの科に進んでも役立つような急性腎障害の鑑別や電解質異常の診断と治療を習得することを目指します。腎と関連する膠原病の鑑別診断や治療についても学びます。また、ネフローゼ症候群や膠原病治療を通じてステロイドを中心とする免疫抑制治療とその合併症予防についての知識も得られます。慢性腎臓病管理で重要な、血圧管理やコレステロールや尿酸管理などの生活習慣病の管理については、実践を通じて学びます。腎不全に伴う心不全(高血圧性心不全や鬱血性心不全)の管理についても習得を目指します。

特徴

名古屋大学腎臓内科学教室と連携しています。関連病院の中で毎年上位(3位以内)の腎生検施行数です。それに伴い、多数の腎炎治療を経験することが可能です。透析導入数は毎年80例前後あり、その1割は腹膜透析です。透析準備として、血液透析では内シャント作成術を行い、難易度の高いシャント作成は血管外科に依頼しています。腹膜透析の場合は、腹膜透析カテーテル挿入術は外科に依頼していますが、段階的腹膜透析導入法(SMAP法)のカテーテル出口部作成術は当科にて行っています。外来維持透析も少人数ですが行っていますので、維持透析管理についても経験することができます。維持透析におけるシャント管理の一環として、シャントPTAも行っています。当院は三次救急病院であり、急性血液浄化(血漿交換、エンドトキシン吸着、持続緩徐血液濾過透析)を行う機会も多数あります。

初期研修

1年目の研修期間は3週間です。短い期間のため、できるだけ休みを取らずに研修してください。午前は病診連携の紹介患者(新患)や当日受診の患者を診察するのを見学してもらい、慢性腎臓病の地域連携基準や、鑑別診断、検査オーダーなどを学びます。手技としては、透析用カテーテル挿入の助手(1年目後半には挿入も可能です)、腎生検やシャント作成術の助手についてもらいます。腎生検病理検討会や論文抄読会にも参加してもらいます。
2年目の研修期間は自由に選択できます。目的意識を持ってローテートしてもらった上で、学びたい内容に合わせて症例を経験します。

研修カリキュラム

当院内科プログラムに所属し、専攻医1年目は各内科をローテートします。2年目より腎臓内科医として研修を開始し、3年間で総合内科専門医取得が可能となります。卒後6年修了時には、腎臓内科専門医取得が可能となります。腎臓内科医として、これらの資格取得に必要な症例のほとんどを経験できます。
1年間に腎生検50〜80例、内シャント作成術80件前後、シャントPTA50件前後を行っています。若手に各種手技を多く経験してもらう方針ですので、専門研修では多くの経験を積むことができます。また、血漿交換は30〜50回、エンドトキシン吸着は20回前後を年間に行っていますので、数多くの体外循環症例も経験できます。
相談しやすい環境を整えていますので、いずれの症例においても上級医や指導医とともに治療方針を決定していきます。

カンファレンス・勉強会

  • 毎週月曜日:病棟及び透析室、リハビリ、MSWとの多職種カンファレンス
  • 毎週水曜日:部長回診 隔週で抄読会
  • 隔週木曜日:腎生検病理検討会
  • 毎週金曜日:週末申し送りカンファレンス

学会活動

日本透析医学会総会学術集会でポスター発表(専攻医2年次)、日本腎臓学会西部会で口頭発表(専攻医2年次)およびポスター発表(研修医2年次)

週間スケジュール

  • 手術枠:火曜日午前、水曜日午前
  • PTA枠:火曜日午前と午後
  • 腎生検枠:火曜日午後最大3件

研修施設認定

  • 日本内科学会認定医制度教育病院
  • 日本腎臓学会研修施設
  • 日本透析医学会教育関連施設



内科診療風景紹介