概要
糖尿病・内分泌内科における研修は、内分泌代謝・糖尿病内科領域専門医あるいは総合内科専門医取得への基礎となります。内分泌代謝・糖尿病内科領域について診療を行うための知識と経験を獲得できます。また甲状腺学会専門医および肥満学会専門医の取得についても指導します。
(注)内分泌代謝・糖尿病内科領域専門医の取得には病歴要約として18例(内分泌領域から①視床下部・下垂体疾患②甲状腺疾患③カルシウム・骨代謝異常④副腎疾患、糖尿病領域から⑤1型糖尿病⑥2型糖尿病⑦特殊な病態における糖尿病⑧急性合併症⑨慢性合併症(糖尿病細小血管症)⑩慢性合併症(糖尿病大血管症)、代謝領域から⑪肥満症⑫脂質異常症)が必要です。また100症例以上(上記疾患に加え⑬性腺疾患を含む)を担当医として経験することが必要です。
特徴
当科は大学病院を除けば中部地方で唯一の日本糖尿病学会認定教育施設Ⅰ、日本内分泌学会認定教育施設、日本甲状腺学会認定専門医施設および日本肥満学会認定肥満症専門病院と四学会の認定する公立病院であり、内分泌代謝・糖尿病内科領域の専門研修指導医、甲状腺学会専門医、肥満学会専門医が多数在籍します。内分泌代謝・糖尿病内科領域専門医の取得には上記のように幅広い分野の経験が必要となりますが、経験豊富な医師のもと各分野まんべんなく指導を受けることができます。また当院は各専門科が充実しているため他科と連携した専門性の高い検査および治療が可能であり、診断から治療まで一貫して当院で経験できます。糖尿病や肥満症の治療では多職種が連携したチーム医療を実践しています。
初期研修
1年目では3週間ローテート研修を行い、糖尿病や内分泌疾患の基本的な診療について担当医として経験します。2年目は希望により4週間程のローテート研修を行うことができます。指導医のもと、より積極的に携わり自分で判断し診療を行うことができるようになります。
研修カリキュラム
後期研修を含め卒後6年で内科専門医、卒後7年でサブスペシャリティである内分泌代謝・糖尿病内科領域専門医の資格取得を目標とします。卒後3年目から一宮市立市民病院内科専門研修プログラムに加入し、まず1年間は当院で内科ローテート研修を行い各分野の疾患への対応能力を身につけます。卒後4年目から当科でサブスペシャリティ研修を開始します。
卒後1-2年目 | 初期研修 | 内科専門研修プログラム登録 |
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卒後3-5年目 | 内科専門研修 | 関連学会入会 入局手続き(名古屋大学) 基本領域および専門領域の症例登録 |
卒後6年目以降 | 病院で臨床継続 名古屋大学で臨床医員あるいは大学院生 |
内科専門医筆記試験 内分泌代謝・糖尿病内科領域専門医筆記試験 その他学会専門医の取得 大学院入学および医学博士学位審査 |
カンファレンス・勉強会
- 毎週水曜日:当科のカンファレンス
- 毎週金曜日:多職種カンファレンス
- 2ヶ月に1度:肥満症カンファレンス
- 隔週火曜日:抄読会
学会活動
日本内科学会、日本内分泌学会、日本糖尿病学会、日本甲状腺学会、日本肥満学会などの全国学会および地方会に参加し発表を行います。初期研修から積極的に発表を指導しています。糖尿病学の進歩、内分泌代謝学サマーセミナー、臨床内分泌代謝Update、アディポサイエンス・シンポジウム、肥満症サマーセミナーなどの学会主催のイベントや地域の研究会にも参加します。
週間スケジュール
曜日 | 主な業務 |
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月 | 病棟回診 救急外来 糖尿病教室 |
火 | 科部長回診 甲状腺穿刺 抄読会 |
水 | 病棟回診 甲状腺穿刺 カンファレンス |
木 | 医長回診 負荷試験 糖尿病教室 |
金 | 病棟回診 負荷試験 カンファレンス |
研修施設認定
- 日本内科学会認定医制度教育病院
- 日本専門医機構における内分泌代謝・糖尿病内科領域研修施設
- 日本糖尿病学会認定教育施設Ⅰ
- 日本内分泌学会認定教育施設
- 日本甲状腺学会認定専門医施設
- 日本甲状腺学会認定専門医施設
内科診療風景紹介