【研修医】心臓血管外科

心臓血管外科

概要

心臓血管外科での研修は、心臓血管外科専門医への基礎となります。心臓血管外科領域の診断・治療を行うための知識・基本技能を習得します。心臓血管外科専門医資格を取得するには、まず外科専門医資格を取得する必要があります。後期研修を含め卒後5年で外科専門医の資格取得ができるよう、外科・血管外科などの他科を含めた総合的な研修を支援します。

(注)外科専門医資格の取得には、術者または助手として5年間で350症例(術者として120例)の経験が必要です。各領域の必要最低数は、消化管および腹部内臓(50例)、乳腺(10例)、呼吸器(10例)、心臓・大血管(10例)、末梢血管(10例)、頭頚部・体表・内分泌外科(10例)、小児外科(10例)、外傷(※10点)、内視鏡手術(10例)と規定されています。

特徴

当科は1985年に愛知県立尾張病院(のちの愛知県立循環器呼吸器病センター)に創設されました。2010年10月、病院統合により一宮市立市民病院にその機能を移行しました。虚血性心疾患・弁膜症・胸部大動脈疾患・不整脈など成人の心臓・胸部大血管疾患全般を対象とし、開設以来施行した手術は4000件を超えています。急性冠動脈症候群・急性大動脈解離・破裂性胸部大動脈瘤などの緊急疾患に対しては、循環器内科・血管外科と協力して24時間体制で診療に当たっています。

初期研修

1年次は心臓血管外科・血管外科・泌尿器科の3科の中からの選択制で、2週のローテート研修を行います。また、2年次は希望により2~4週のローテート研修を行うことができます。第3助手として手術に参加し、心臓・大血管手術に対する理解と興味を深めます。結紮・皮膚縫合などの手技を経験します。

研修カリキュラム

後期研修を含め卒後5年で外科専門医の資格取得することを目標とします。卒後3年目から名古屋大学心臓外科の専門研修プログラム(3年間)に加入し、まず1年間一般外科研修(外科・血管外科)を行います。その後当科に専従し、心臓血管外科研修を開始します。また、3年間のうち6か月間は名古屋大学心臓外科で研修を行います。

卒後1-2年目 初期研修 関連学会入会
専門医修練開始登録
外科専門医研修プログラム登録
卒後3-5年目 一般外科研修
心臓血管外科研修
(6ヶ月間は名古屋大学で研修)
入局手続き
外科専門医予備試験
外科専門医認定試験
卒後6-10年目 心臓血管外科研修
名古屋大学で臨床研修・基礎研究
大学院受験
医学博士学位審査
心臓血管外科専門医試験

カンファレンス・勉強会

  • 毎朝(月曜日~金曜日):抄読会
  • 毎週金曜日:手術症例検討会

学会活動

積極的に学会・研究会に参加し、発表を行います。また、論文掲載を目指します。

週間スケジュール

曜日 主な業務
外来・病棟処置等
心臓・大血管手術
外来・病棟処置等
心臓・大血管手術
経カテーテル的大動脈弁置換術(TAVI)・手術症例検討会

研修施設認定

  • 日本外科学会指定外科専門医制度修練施設
  • 三学会構成心臓血管外科専門医認定機構基幹施設