薬剤局

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ご挨拶

 当院の薬剤局は、病院の理念である「安心して受診できる心温まるサービス」が提供できるように心がけ、「常に医療内容を向上させるように努力する」姿勢で、日常業務を行っております。中でも、以下の3点に力を入れております。

  • 高齢者の薬物療法適正化

     当院の患者さんの多くは高齢者であることから、患者の目線に立って、まず気軽に声をかけていただける関係構築を大切にしております。

     その上で、高齢者が抱えるさまざまな問題について患者さんやそのご家族と一緒に考えております。特に「骨粗鬆症」や「ポリファーマシー(薬剤が多いことにより、薬物有害事象につながる状態や飲み間違い、残薬の発生につながる状態)」の改善について積極的に取り組んでおります。

     骨粗鬆症においては、再骨折予防指導として入院中から退院後外来へと、切れ目なく治療継続できるように薬剤の選択から副作用対策まで資格をもった薬剤師が指導しております。

     ポリファーマシー対策においては、入院時の持参薬鑑別から介入して、入院中に減薬カンファレンスに参加し、患者の状態を把握しながら,適切な薬物治療が行われるように処方提言をし、退院後の適切な薬物療法に繋げております。

  • 地域医療連携

     当院は、地域の中核病院である一宮市立市民病院からの紹介入院が多く、共通の電子カルテを利用し、情報を共有して緊密にスピード感をもって連携しております。

     また、地域の保険調剤薬局との薬薬連携会議等で顔のみえる関係の構築を行い、退院後も患者さんが安心安全に薬物療法を継続できるように支援しております。

  • チーム医療連携

     薬剤局員は、骨粗鬆症マネージャー、糖尿病療養指導士、老年薬学認定薬剤師等のさまざまな資格を有し、薬剤師として専門性の向上に努め、それを多職種と連携したチーム医療の一員として、患者さんに還元しております。

 以上、患者さんの健康を願って、「迅速」「正確」「誠意をもって」をモットーに薬剤局員一丸となって努めておりますので、よろしくお願いします。

薬剤局長  七野 洋江

業務内容

調剤業務・外来患者指導

 調剤室では、主に入院患者さんの調剤を行っています。
 外来患者さんのお薬は、原則院外処方とさせていただいております。

*院外処方箋発行率 96.41%(令和3年度)

 特殊なお薬については、院内調剤を行っています。
 また、定期的に木曽川地区薬薬連携会議を開催し、地域の保険調剤薬局との連携を密にしております。疑義照会・様々なお問合せには、迅速適切に対応しております。
 当院エントランスホールには、一宮市薬剤師会が運営するFAXコーナーがあります。
 待ち時間短縮のための薬局への事前FAX送信のほかに、「かかりつけ薬局」のご相談なども受け付けております。普段利用される薬局がお決まりでない方、宅配を希望される方など気軽にご相談ください。
 また、患者さん・ご家族の方への外来患者指導として糖尿病・骨粗鬆症の薬学的管理指導を行っております。

薬剤管理指導業務

 入院時に持参薬鑑別を行い、副作用歴、重複、相互作用の有無、検査値を確認し、医師、看護師とカンファレンスを行い、減薬を含めた処方提案を行います。特に高齢者に慎重に投与の必要な薬剤は、せん妄リスク、抗コリンスケールに注意してリスクを回避する様に力を入れております。
患者さんが退院する際には、服薬が継続できるよう、処方内容の評価、調剤形態を検討等の服薬支援も行っております。

注射薬調剤

 注射処方箋に沿って、投与前の相互作用や配合変化、抗生剤の投与期間や生物学的製剤の投与量、投与間隔を確認しながら、個人別セットを行います。
 抗がん剤については、化学療法委員会で検討・承認されたプロトコールに基づきチェックシートを作成し、投与量や休薬期間を監査します。
 また、安全キャビネット内で抗がん剤などは、無菌調製を行っています。

医薬品情報管理業務

 医薬品が安全・適切に使用されるよう、医薬品情報を収集し、分析して院内に情報提供しています。(Drug Information)
 さらに、院内の副作用を収集して、PMDA・製薬会社に報告します。
 各部署からの問い合わせに対して迅速に対応しています。
 電子カルテシステム、部門システムで使用する薬品マスター、抗がん剤のレジメン管理も専門的な知識を持った薬剤師が適切に行っております。

医薬品管理業務

 病院内で使用される医薬品の購入、在庫管理、期限管理を行い、各部署へ医薬品を安定供給しています。

チーム医療等への参画

  • NST(栄養サポートチーム)、PUT(褥瘡対策チーム)
  • ICT(感染対策チーム)
  • 糖尿病指導チーム
  • 緩和ケアチーム
  • OLS(骨粗鬆症リエゾンサービス)チーム
  • 認知症ケア委員会

認定薬剤師・専門薬剤師

  • 日本病院薬剤師会生涯研修履修認定薬剤師
    1名
  • 日本薬剤師研修センター認定薬剤師
    1名
  • 日本薬剤師研修センター認定実務実習指導薬剤師
    2名
  • 日本糖尿病療養指導士認定機構日本糖尿病療養指導士
    1名
  • 日本医療情報学会認定医療情報技師
    1名
  • 日本リウマチ財団リウマチ登録薬剤師
    1名
  • 日本骨粗鬆症学会 骨粗鬆症マネージャー
    3名
  • 日本医療経営実践協会認定 医療経営士3級
    1名
  • 日本老年薬学会 老年薬学認定薬剤師
    1名

(令和5年1月時点)

令和4年度学会発表実績

  • 第6回日本老年薬学会

    演題:
    「ポリファマーシー対策における経済的効果」
    演者:
    七野洋江、羽野司紗、渡部誠康、三宅洋之、大山正巳