血管センターのご紹介(透析シャントの治療)
センター長 石黒 久晶
シャントトラブルとは
![b637de5db8a02ddd4b4442b184b3ac1c-1700296608.png b637de5db8a02ddd4b4442b184b3ac1c-1700296608.png](https://municipal-hospital.ichinomiya.aichi.jp/data/media/posts/202311/画像17-1.png)
透析をするためには機器に十分な血液を送る必要があります。そのために手術をして作る太い血管をシャントといいます。シャントを長期間に渡り使っていると、その中が狭くなって流れが悪くなることがあります。これをシャントトラブルと呼んでいます。
シャントには、自分の静脈で作られたシャント(AVF)と、人工血管を用いて作られたシャント(AVG)があります。いずれのシャントのトラブルに対しても細い管を用いた血管内治療(カテーテル治療)で修復を試みることが可能です。
![138c4bf6f26fbca3c7fb50faf7f4e8ec-1700296829.png 138c4bf6f26fbca3c7fb50faf7f4e8ec-1700296829.png](https://municipal-hospital.ichinomiya.aichi.jp/data/media/posts/202311/画像18-2.png)
シャントトラブルのカテーテル治療は、心臓や下肢の動脈と同様に、バルーンで狭くなった血管を押し広げるのが原則です。しかし、シャント内に血栓(血のかたまり)が充満して閉塞した場合には、治療の難易度が高くなります。このような場合は、シャント上の皮膚を切開し、血栓除去など外科的な治療が必要となることがあります。また、修復困難と判断された場合には、他の部位に新たにシャントを作り直す必要があります。当院ではこのような閉塞症例に対しても積極的にカテーテル治療を行っており、多くの場合修復することができています。
治療方法
シャント治療の大きな特徴として、非常に再発率が高いことが挙げられます。多くの透析患者さんが、3ヶ月に1回程度、治療を繰り返し受けています。当院では、以下のような特殊な道具を用いて、少しでも再発を減らし、より長い間カテーテル治療を受けずに済むような治療を提供できるよう、努力しています。
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いずれの道具も再発予防に非常に有用ですが、使用するためには専門医資格の取得や一定の治療経験が術者に求められます。当院では、常時これらの道具を使用した治療を行う体制をとっています。
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