緩和ケア病棟のご紹介
緩和ケア科部長 草田 典子
緩和ケア病棟の理念
その人の生命とありようを尊重し、死を自然なことと認めたうえで、その人らしく生ききることを支援します。
患者さんとご家族が抱える「からだ」と「こころ」のつらさが可能な限り和らぐように支援します。
患者さんとご家族が、ご自宅を含め過ごしたい場所で大切な時間を過ごせるよう、地域の医療機関と連携して支援します。
緩和ケア病棟とは
緩和ケア病棟は、悪性腫瘍(がん)の治療や治癒が困難な状況にある患者さんに対して、病気によって起こる苦痛症状を和らげる治療(緩和ケア)を専門に行う入院施設です。がんの進行に伴って生じる痛みや吐き気、呼吸困難などの身体症状や、悩みや不安などの心の苦痛をできる限り軽減し、その人らしく生活できるように、治療・ケアを行います。
医療チーム
患者さんを中心として患者さんのご家族も含めて医師、看護師、薬剤師、公認心理師、医療ソーシャルワーカー、管理栄養士、理学療法士、ボランティアなどがチームを組んで、多種の側面から患者さんとご家族を支援していきます。
患者さんの希望を叶えるケア
外の空気を吸ってひなたぼっこがしたい
緩和ケア病棟の中庭や、屋上庭園で過ごしてみませんか?のんびりと景色を眺めていると、心が穏やかになり、本当の自分を取り戻すきっかけになることもあります。寝たきりの患者さんでも、ベッドのままで一緒にお散歩に行くことが出来ます。
家族が作った料理を食べたい
デイルームでは、システムキッチンや電子レンジなどが利用できます。お鍋やフライパンなど貸し出しがあります。食材はご持参ください。有料個室にはミニキッチンが常備してあります。
誕生日を一緒に祝いたい
あらかじめ予約することで、デイルームをご家族での会にご利用できます。過去には、誕生会やお食い初め、カラオケ大会などが催されています。
※現在、新型コロナウイルス感染症対策のため、多人数でのデイルーム使用はできません。
住み慣れた家で過ごしたい
患者さんの病態やご家族の状態に応じて、必要な社会資源を調整します。病院で行っている治療が自宅で継続できるように、訪問診療や訪問看護、訪問介護、福祉用具など在宅での医療スタッフと連携しています。
ゆっくりとお風呂に入りたい
自宅と同じような個浴と、横になったまま入れる特浴があります。患者さんの状態に合わせて入浴できるように援助します。持参された入浴剤の利用も可能です。
緩和ケア病棟でずっと暮らしたい
緩和ケア病棟は長期に生活するホスピスではなく、緩和ケア治療のための入院施設です。緩和すべき症状が安定したら退院です。辛い症状が緩和されると、患者さんはやりたいことや、過ごしたい場所など、気持ちが変わることもよくあります。自宅や近隣病院、あるいは施設など、相談の上で療養の場を調整します。
緩和ケア病棟への入院手順
- 主治医に、一宮市立市民病院の緩和ケア病棟への入院希望があることを伝えてください。緩和ケア入院面談外来(完全予約制)を予約いたします。
- 緩和ケア入院面談外来では、医師・看護師が、現在の状態の確認、緩和ケア病棟についての説明、ACPなど行います。
※ご家族のみの受診の場合には自由診療(5,500円)となることをご了承下さい。 - 入棟を希望された患者さんには、カンファレンスで入院の必要度を検討し、入院日時を調整します。入院日が決まりましたらご連絡いたします。
病室のご案内
無料個室(9室)
有料個室E(4室)
5500円(消費税込み) ミニキッチン設置
有料個室D(1室)
8800円(消費税込み) ミニキッチン設置