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ドクターインタビュー

NICUにおける診療

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小児科医長 長屋 嘉顕

一宮市立市民病院は地域周産期母子医療センターとして、新生児医療に注力しています。長屋嘉顕医師にその内容について話を聞きました。

Q1. NICUとはどのようなところなんですか?

「出生」は人生の中で最も尊い瞬間であるとともに、母子ともにリスクの高い瞬間でもあります。その過程の中で、赤ちゃんの呼吸や循環状態がままならず、全身管理が必要になることもあります。早産であればなおさらそのリスクが高まります。NICU(新生児集中治療管理室)は、医療スタッフが24時間体制で、そのような赤ちゃんの心拍数や血圧、酸素飽和度(血液中の酸素状態)などをモニタリングしながら、人工呼吸管理や輸液管理といった高度な治療を提供できる場所です。

一方、GCU(回復治療室)は、NICUで状態が安定してきた赤ちゃんが、引き続き治療を受ける場所です。赤ちゃんの体重や状態によっては最初からGCUに入院することもあります。GCUでは、看護スタッフを中心に、ときに多職種のスタッフと協力し合って、ご家族が自宅で育児を進めていけるように、退院に向けて育児環境の提供や育児指導を行っていきます。

Q2. NICU入室の基準について教えてください。

赤ちゃんは、お母さんの子宮内では胎盤から酸素や栄養物質を供給されて大きくなっていきますが、生まれた瞬間からは自分の肺で呼吸をしたり、自分の口で栄養を摂取したりしなければいけません。そのため胎内から胎外への急激な変化に適応できず、呼吸障害や低血糖などさまざまな症状をきたして治療を必要とすることがあります。

また、予定より早く生まれた早産児や低出生体重児、心臓病などの生まれつきの病気を持った赤ちゃんに対してもNICUでの治療が必要です。具体的には、

  • 低出生体重児(2500g未満での出生)
  • 早産児(妊娠22週以上37週未満)
  • 新生児仮死(出生時に元気に泣かない)
  • 痙攣が認められる
  • 呼吸障害がある
  • 先天性心疾患が疑われる
  • 強い黄疸
  • 重症感染症の疑いがある
  • 重度・多発性の奇形がみられる
  • 嘔吐・哺乳不良など、軽微でも異常性が認められる

などのような状態にある新生児はNICUへの入院が望ましいとされています。

Q3. 実際にはどのような経緯で入院するのですか?

当院の産婦人科の医師や近隣の産婦人科クリニックの先生方と連携し、気になる赤ちゃんがいたら紹介してもらいます。院外の場合は救急車で当院の医師が迎えに行き、直接NICUに入室して治療を始めます。

また妊娠中に胎児に異常が見つかった時は、お母さんを産科に紹介してもらいます。当院で分娩を行い、生まれてすぐから治療を行うこともあります。切迫早産など早産児が生まれそうな時も、お母さんを直ちに救急車で産科に運び、生まれた瞬間から赤ちゃんの治療ができるようにしています。

Q4. 退院の基準について教えてください。

それぞれの病気によって異なりますが、基本的には呼吸状態が落ち着いていて、哺乳に問題がなく、体重が増えていることが確認できれば退院となります。早産児・低出生体重児であれば、修正週数で妊娠37週を超えていること、体重が2300gを超えていることも必要です。

また、病気により自宅での医療的ケアが必要な赤ちゃんもいます。この場合、赤ちゃんが退院可能な状態になってから、小児科の一般病棟へ移りご家族と同室で過ごしてもらいます。ここでご家族に介護の技術などの指導を行います。さらに、訪問看護などの調整を行った後に退院となります。

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