腹腔鏡下手術への取り組み
外科部長 村井 俊文
ナビゲーションシステムを活用した肝臓手術
一宮市立市民病院は他施設に先駆けて腹腔鏡下手術を導入し、これまで多くの経験をしてきました。現在はより難易度の高い肝切除にも適応を拡げています。
肝臓の手術では、病変の位置や切除する領域を正確に把握する必要があります。当院では、ICG蛍光ナビゲーションシステムを用いて、ワンランク上の安全・確実な手術を目指しています。
通常の腹腔鏡システムを使用した場合には腫瘍の位置が確認しづらいことがあります。
ICG蛍光ナビゲーションシステムを使用することにより、瘍部分が緑色に蛍光され、位置を正確に把握できます。
また、切除予定の領域を栄養する血流を遮断した後に、ICG蛍光システムを用いることで、肝臓が色分けされて、切離するラインが明確に確認できます。
減量手術
当院では腹腔鏡下スリーブ胃切除術を行っています。この手術は保険診療が認められています。詳細は診療コラム 肥満症の治療を参照してください。
胃がん手術
腹腔鏡手術より正常組織を傷つけることなく、リンパ節を含む周囲組織をきれいに切除することができます。その結果、術後最大の合併症である膵液ろうが減ると言われています。
Intuitive Surgical社からロボット手術の認定を受けた医師、またはロボット支援手術認定プロクターが手術を担当しています。更なる治療成績の向上と患者さんの生活の質(QOL)の確保を目指し、チーム一丸となってロボット支援手術に取り組んでいます。