安心・安全なお産を支える地域周産期母子医療センター

産婦人科医長 小川 紫野
妊娠・出産は人生の大きな節目である一方、「無事に出産できるだろうか」「もし何かあったらどうしよう」と不安を感じる方も少なくありません。多くの出産に立ち会ってきた小川紫野医師に話を聞きました。
Q1.一宮市立市民病院では、どのようなお産を目指していますか?
お母さんと赤ちゃんの安全を第一に、一人ひとりに寄り添ったお産を目指しています。当院は尾張西部医療圏唯一の地域周産期母子医療センターに指定されており、リスクの高い妊娠・分娩にも対応しています。一方で、リスクのない妊婦さんにも、地域に根ざした病院として安心して出産していただきたいと考えています。分娩時には医師と助産師が連携してサポートし、パートナーの立ち会い分娩にも対応しています。
Q2.万が一、赤ちゃんやお母さんに何かあった場合の対応について教えてください。
当院では、早産や低出生体重児が予想される場合、あらかじめ小児科とカンファレンスを行い、情報を共有しています。また、産婦人科医が24時間院内に常駐しており、産科病棟内に手術室直結のエレベーターを備えています。そのため、分娩の途中で帝王切開が必要になった場合などにも、迅速な対応が可能です。出生後に赤ちゃんの治療が必要になった場合には、隣接する新生児集中治療室(NICU)や回復治療室(GCU)で治療を行います。
Q3.無痛分娩はどのように実施していますか?
当院の硬膜外分娩(いわゆる無痛分娩)は、硬膜外麻酔によって陣痛や出産時の痛みを和らげる方法です。ただし、痛みを完全になくすことを目的としているわけではありません。痛みやお腹の張りをある程度感じられる状態まで痛みを和らげ、リラックスして分娩に臨めることを目指しています。
無痛分娩には、痛みを和らげられる一方で、分娩時間が長くなったり、吸引分娩が必要となる可能性が高くなったりするなどの側面もあります。そのため、メリットだけでなくデメリットや合併症についても丁寧に説明し、ご本人に納得して選択してもらうことを大切にしています。
Q4.これから出産を迎える方に、メッセージをお願いします。
妊娠・出産には、楽しみな気持ちがある一方で、不安や心配もつきものです。当院では、妊婦健診で医師の診察と助産師による保健指導を行っているほか、マザークラスやパパママ教室なども開催しています。出産後も、助産師がお母さんの心と体に寄り添いながら、授乳や沐浴、赤ちゃんの抱き方などを丁寧にサポートしています。
「こんなことを聞いてもいいのかな」と思うような小さな疑問でも構いません。出産について不安なこと、無痛分娩について知りたいことなどがあれば、ぜひ妊婦健診の際にご相談ください。お母さんと赤ちゃんが安心して出産を迎えられるよう、スタッフ一同でサポートしていきます。




