糖尿病の治療
糖尿病・内分泌内科部長 恒川 卓
糖尿病治療の目標
- 糖尿病治療の目標は、糖尿病の併発症や様々な疾患の発症および進展を防ぎ、健康な人と変わらない日常生活の質(QOL)と寿命を確保することです。
糖尿病の治療とケアチーム
- 糖尿病の治療は、食事療法、運動療法、薬物療法(経口薬、注射薬)からなりますが、それらを支える自己管理行動が重要となります。
- 一宮市立市民病院の糖尿病治療は、各職種が日本糖尿病療養指導士(CDEJ)の資格を持つ糖尿病ケアチームを中心として、患者さんとの対話を重視しながら糖尿病療養生活を総合的にサポートしていきます。
- 多職種が連携をはかるために週1回のカンファレンスで意見交換を行っています。
チームメンバー
医師、薬剤師、臨床検査技師、理学療法士、管理栄養士、助産師および看護師
活動内容
- 栄養指導(管理栄養士)
- フットケア外来(看護師)
- 糖尿病療養支援外来(看護師)
- インスリン自己注射指導(薬剤師・看護師):外来、入院問わず行うことができます。
- 血糖自己測定指導(看護師、薬剤師):外来、入院問わず行うことができます。
- 糖尿病透析予防指導(医師、看護師、管理栄養士、理学療法士)
- 妊娠糖尿病および糖尿病合併妊娠への指導(看護師)
- 運動療法、筋力測定および体組成測定(理学療法士)
- 外来および入院糖尿病教室(全職種)
- カンバセーションマップ(医師、看護師)
- 世界糖尿病デー啓発イベント(全職種、11月)
- 糖尿病おしゃべり会(全職種、2月および3月)
糖尿病透析予防指導
- 現在わが国では毎年3万人以上が透析導入となっており、糖尿病腎症が原因の第1位です。
- 当院では、糖尿病腎症の進展を防ぎ、新規に透析導入になる患者さんを減らすことを目的に、医師、看護師、管理栄養士および理学療法士が協力して支援する糖尿病透析予防指導を行っています。
糖尿病入院
- 食事運動療法や薬物による血糖値の改善だけでなく、糖尿病の病態や合併症の検査を行い、多職種が個人および集団指導によって関わることで糖尿病に対する理解を深めることをお手伝いします。
- 通常の入院期間は2週間ですが、ご要望および病状にあわせて柔軟に対応します。
インスリンポンプ治療
- インスリンを頻回注射しても血糖コントロールが安定しない患者さんに対しては、最新のインスリンポンプ機器(持続皮下インスリン投与: CSIIおよびセンサー付きポンプ療法: SAP)による治療も行っています。詳しくは当科外来担当医にご相談ください。