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    木曽川市民病院

放射線治療科

概要

放射線治療は、単独または手術・薬物療法と組み合わせて、がんの根治をめざす治療として用いられます。また、身体への負担が比較的少なく、通院や短期間で治療できるという特長を生かし、骨転移による痛みの軽減や、脊髄圧迫による麻痺の予防など、症状緩和を目的とした治療にも広く用いられています。
放射線治療には、外部照射(X線、陽子線、重粒子線を身体の外から照射する方法)と小線源治療(身体の内側から照射する方法)があります。当院では、X線による外部照射を行っています。治療期間は一般的に4~7週間ですが、ピンポイント照射では1~3週間、症状緩和を目的とする場合は1日~2週間程度です。病状や治療目的によって異なり、近年は治療期間が短くなる傾向にあります。
当院では、放射性医薬品を用いた治療も行っています。ラジウム-223(ゾーフィゴ)の注射による前立腺がんの骨転移治療、放射性ヨードカプセルの内服による甲状腺機能亢進症の治療および甲状腺がん術後のアブレーション(残存甲状腺の破壊)を、いずれも通院で行います。
また、神経内分泌腫瘍に対するペプチド受容体放射性核種療法(PRRT)と、前立腺がんに対するPSMA標的放射性リガンド療法の導入に向けて準備を進めています。治療開始時期や対象となる患者さんなどの詳細は、決まり次第お知らせします。
なお、当院で行う放射線治療は、すべて保険診療の範囲内です。

診療内容

肺癌

手術が難しいⅠ期肺がんでも、短期間のピンポイント照射(定位放射線治療)で治療できる場合があります。Ⅱ・Ⅲ期では、薬物療法と放射線治療を同時に行う方法や、放射線治療単独での治療を行います。Ⅳ期や再発・転移では薬物療法が基本となりますが、残存病変の治療や症状緩和を目的として放射線治療を行う場合があります。毎週、呼吸器内科医と検討会を行い、患者さん一人ひとりに適した治療方針を決めています。

乳癌

乳房部分切除後には、乳房内の再発を予防するために術後照射を行うのが標準です。また、乳房全摘後でも、病状に応じて胸壁やリンパ節へ照射することで再発を抑えます。通常は3~5週間程度の通院で行います。

前立腺癌

当院では、X線による外部照射を行っています。周囲の正常組織への線量を抑えながら腫瘍へ集中的に照射する強度変調放射線治療(IMRT)を採用し、通常は20回、4週間(60 Gy)の通院で治療します。

頭頚部癌

喉頭がん、咽頭がん、口腔がんなどに対して、放射線治療単独、または薬物療法と組み合わせた治療を行います。早期喉頭がんでは、放射線治療によって喉頭の機能を保ちながら根治をめざせる場合があります。毎週、耳鼻咽喉科医と検討会を行い、治療方針を決めています。

子宮頚癌

子宮頸がんでは、病期に応じて放射線治療単独、または薬物療法と組み合わせた治療を行います。手術が難しい場合や術後の再発予防、再発病変の治療にも放射線治療が用いられます。

食道がん

食道がんでは、薬物療法と放射線治療を組み合わせ、根治をめざす治療を行うことがあります。また、手術前後の治療や、再発病変の治療、食べ物が通りにくいなどの症状を和らげる目的でも放射線治療が用いられます。

転移性脳腫瘍

他の臓器のがんが脳へ転移した場合には、病変の数、大きさ、部位、全身状態などを踏まえ、病変を狙って照射する定位放射線治療や脳全体への照射を検討します。症状の改善や病変の進行抑制を目的として治療します。

術後の再発腫瘍

手術後に局所再発した腫瘍に対して、再び手術を行うことが難しい場合などに、放射線治療を行うことがあります。再発部位や広がり、これまでの治療内容、周囲の臓器への影響を確認し、薬物療法との併用も含めて治療方針を検討します。

骨転移・症状緩和

骨転移による痛みに対して、放射線治療は有効な治療法の一つです。特に脊椎への転移が進行すると、脊髄が圧迫され、しびれや筋力低下、麻痺を生じることがあります。痛みやしびれなどの症状がある段階で早期に治療を検討することが、症状の悪化や生活の質(QOL)の低下を防ぐうえで重要です。病変の部位や患者さんの状態に応じて、1回または数回程度の短期間の照射を行います。気になる症状がある場合は、早めに主治医へ相談してください。

その他

上記以外のがんや再発・転移に対しても、病状や治療目的に応じて放射線治療を行います。関連する診療科と連携し、患者さん一人ひとりに適した治療を検討します。

診療実績

2023年 2024年 2025年
新患実人数 327 305 310
新患+再患 393 404 412

再患:その年に2回以上治療したもの、以前の年に治療し再発転移で再治療したもの

あ

新患の原発部位別の人数

2023年 2024年 2025年
脳脊髄 2 1 2
頭頚部 22 29 31
食道 7 10 7
肺・気管支 76 68 72
乳房 53 70 65
肝胆膵脾 11 15 7
胃腸 13 11 13
婦人科 26 12 10
泌尿器科 78 68 74
血液リンパ 22 14 14
皮膚骨 4 1 8
その他 12 5 7
良性 1 1 0
合計 327 305 310

あ

特殊照射などの件数(上記件数と重なります)

2023年 2024年 2025年
骨転移 84 96 90
脳転移 30 46 28
定位放射線治療 肺 16 17 30
定位放射線治療 脳 16 21 18
強度変調照射 IMRT 149 124 146

スタッフ紹介

  • 村尾 豪之

    顧問

    村尾 豪之 むらお たかゆき

    資格 日本医学放射線学会放射線治療専門医 緩和ケア研修会修了
    専門分野 放射線治療全般
  • 副医長

    久野 まゆ くの まゆ

    資格 日本専門医機構認定放射線科専門医 日本専門医機構認定放射線治療専門医 緩和ケア研修会修了
    専門分野 放射線治療全般

外来担当医表

診察室 月 火 水 木 金
午前 久野 村尾 村尾 久野 久野
午後 久野 村尾 村尾 久野 久野

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