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    木曽川市民病院

放射線治療科

概要

放射線治療は、単独もしくは手術や抗がん剤と組み合わせて根治をめざした治療として使われるだけでなく、簡便で体に対する負担が少ないという特色を生かして症状緩和にも多用されています。放射線治療には、外部照射(X線、陽子線、重粒子線を体の外から照射する)と小線源治療(体の中から照射する)があります。当院はX線による外部照射を行っています。治療期間は一般的に47週ですが、ピンポイント照射は13週、症状緩和の場合は1日~2週です。病状によって治療期間はかなり異なります。近年、治療期間は短縮する傾向にあります。また、当院では、ラジウム-233(ゾーフィゴ)の注射による前立腺癌骨転移の治療、放射性ヨードカプセル内服による甲状腺機能亢進症の治療と甲状腺癌術後のアブレーション(残存甲状腺の破壊)など放射性医薬品を用いた治療も行っています(いずれも通院治療)。なお、当院での放射線治療はすべて保険診療範囲内です。

診療内容

肺癌

手術適応外となったⅠ期肺癌の場合でも、短期間のピンポイント照射(定位放射線治療)で治療できることがほとんどです。Ⅱ・Ⅲ期は抗がん剤との同時もしくは放射線単独で治療します(67週)。期や再発転移は抗がん剤が基本ですが、残存病変や症状緩和目的で放射線治療を行う場合があります。肺癌は患者さんの状態に個人差が大きいため、毎週呼吸器内科医と検討会を行い、個々の患者さんに最適な治療を決めています。

乳癌

早期乳がんは、整容性を重視し部分切除が基本です。部分切除後に再発予防目的で術後照射を行うのが標準です。進行乳がんでは、乳房全摘後に、切除部とリンパ節へ術後照射を行うことで、再発が減り生存が改善することがわかっています。乳癌の術後照射は、簡便かつ安全に行うことができ、35週間の通院で行っています。

前立腺癌

外照射(X線、陽子線、重粒子線)、組織内照射が行われており、それぞれ特色がありますが、当院は最も広く行われているX線による外照射を実施しています。正常組織の線量を減らせる体にやさしい強度変調放射線治療(IMRT)を採用しています。20/4週間(60Gy)の通院で行います。

頭頚部癌

喉頭癌、咽頭癌、口腔癌などに対して、抗がん剤と同時に67週の照射を行っています。早期の喉頭癌は放射線単独で6週弱の通院で治療可能です。頭頚部癌は病変のバリエーションが多いため、毎週、耳鼻いんこう科医と検討会を行い、治療方針を決めています。


子宮頚癌

抗がん剤と同時併用で外照射を56週行い、途中から小線源治療(腔内照射)を数回行うことで、良好な治療成績が得られます。なお、小線源治療は当院に装置がありませんので、名古屋市立大学病院で行っています。

その他

食道癌、脳腫瘍、皮膚がん、悪性リンパ腫など、各診療科と連携して放射線治療を行っています。脳転移、骨転移、その他の転移に対する緩和治療なども積極的に行っています。

診療実績

2021年 2022年 2023年
新患実人数 292 285 327
新患+再患 375 359 393

再患:その年に2回以上治療したもの、以前の年に治療し再発転移で再治療したもの

新患の原発部位別の人数

2021年 2022年 2023年
脳脊髄 5 2 2
頭頚部 20 21 22
食道 9 5 7
肺・気管支 72 83 76
乳房 54 55 53
肝胆膵脾 7 7 11
胃腸 14 13 13
婦人科 20 12 26
泌尿器科 49 55 78
血液リンパ 30 18 22
皮膚骨 8 5 4
その他 4 7 12
良性 0 2 1
合計 292 285 327

特殊照射などの件数(上記件数と重なります)

2021年 2022年 2023年
骨転移 71 70 84
脳転移 25 28 30
定位放射線治療 肺 13 28 16
定位放射線治療 脳 9 10 16
強度変調照射 IMRT 120 129 149

スタッフ紹介

  • 村尾 豪之

    嘱託医師

    村尾 豪之 むらお たかゆき

    資格 日本医学放射線学会放射線治療専門医 緩和ケア研修会修了
    専門分野 放射線治療全般
  • 医員

    久野 まゆ くの まゆ

    資格 緩和ケア研修会修了
    専門分野 放射線治療全般

外来担当医表

診察室
午前 久野 村尾 村尾 久野 久野
午後 久野 村尾 村尾 久野 久野

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