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    木曽川市民病院

神経・筋疾患臨床遺伝専門外来

概要

遺伝という言葉は、親の体質が子に伝わることを言います。ここでいう体質の中には、顔かたち、体つきのほか、性格や病気にかかりやすいことなども含まれます。遺伝子とはその遺伝を決定する小単位を意味する言葉ですが、遺伝子は各個人ごとに異なり、多様性(バリアント)を持っています。この遺伝子のバリアントの中にはさまざまな神経や筋肉の病気の原因となるものがあり、それらは病的バリアントと呼ばれます。当外来では、その病的バリアントによって起こる神経や筋肉の病気(遺伝性神経・筋疾患)に関わる様々な問題や不安を抱えておられる患者さんに対して、神経内科専門医、臨床遺伝専門医の立場から時間をかけて、できるだけわかりやすく病気や遺伝のことについてご説明いたしますので、お気軽にご相談ください。

診療内容

  • 対象となる遺伝性神経・筋疾患

    脳神経内科であつかう病気では、ハンチントン病、球脊髄性筋萎縮症、筋強直性ジストロフィーなどは全例で特定の病的バリアントがみつかる病気です。他、脊髄小脳変性症の約3分の1に病的バリアントが認められ、アルツハイマー病、パーキンソン病、筋萎縮性側索硬化症(ALS)といった病気でも5~10%の方がさまざまな病的バリアントによって発症するといわれています。

  • 遺伝カウンセリング

    まず、遺伝性神経・筋疾患に関わる悩みや不安、疑問などを持たれている方々に科学的根拠(エビデンス)にもとづく正確な医学的情報を分かりやすくお伝えし、理解していただけるようにお手伝いします。そして十分にお話をうかがった上で、自ら意思決定し、問題解決できるよう支援を行います。遺伝カウンセリングは決して遺伝学的検査を勧めるためにおこなうものではありません。

  • 遺伝学的検査

    病気によって遺伝学的検査が可能な場合と不可能な場合があります。まずは病気や遺伝学的検査についての詳しい説明を聞いていただき、検査する必要があるのかどうか、メリットやデメリットは何かを患者さん、ご家族と一緒に十分検討します。その上で検査のご希望があれば、同意書に署名をいただいた上で検査を受けていただくことができます。ただし、医療保険の適応でない場合や研究段階で特定の施設でしかできない場合など様々な条件がありますので、ご相談の上検討することになります。

  • 治療

    近年、核酸医薬品をはじめとする新薬の登場により遺伝性神経・筋疾患の治療は飛躍的に進歩しています。球脊髄性筋萎縮症(リュープロレリン)、脊髄性筋萎縮症[SMN1遺伝子の欠失、変異を有し、SMN2遺伝子を1コピー以上もつもの](ヌシネルセン・リスジプラム)、トランスサイレチン型家族性アミロイドポリニューロパチー(タファミジス・パチシラン・ブトリシラン)、デュシェンヌ型筋ジストロフィー[エクソン53スキッピングの治療対象となるジストロフィン遺伝子変異をもつもの](ビルトラルセン)などの遺伝性神経・筋疾患では治療薬が医療保険の適応となっています。

受診の方法

ご自身がご病気を発症している場合はご自身の主治医の先生に、ご家族がご病気の場合にはご家族の主治医の先生に紹介状を依頼して、当外来の受診予約を取ってください。これまでに行った検査結果や診療情報等があると、より正確な診療を行うことができます。また、最初の受診の際に家系の情報をお聞きしますが、病気に関する家系図をあらかじめ記入してご持参くだされば大変助かります。
当外来は基本的に毎月第2・第4週の木曜午後に完全予約制でおこなっていますが、この日時に受診が困難な方は臨機応変に通常の脳神経内科外来でも対応しますので、脳神経内科外来受付にお電話でお問い合わせください。

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午後02
(予約)
田村
(第2・4週)

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